FUSO Collaborates with University Students for Factory of the Future
デジタルソリューションとデータの責任

FUSO、学生との協働で「未来の工場」へ

三菱ふそう(MFTBC)は、「Factory of the Future(未来の工場)」の開発に取り組んでいます。2025年までに工場の構造改善、業務効率化、デジタル化などを目標としています。

さまざまな社内の取り組はもちろん、この戦略の主柱は、FUSOと一緒に未来を共創する優秀で革新的な学生たちです。

今回紹介する事例では、FUSOが工場自動化を促進するロボットシステムに着目します。

2021年、MFTBCの工場自動化チームは、スペインのESADE大学大学院に在学中の多国籍の学生たちと連携し、自律移動ロボットのためのAIアルゴリズムを開発しました。

FUSOでは近年、学術機関やスタートアップ企業とのコラボレーションを促進させるための取り組みを行っています。ESADE大学の事例では、学生が業界の専門家と共に実際の経験を積む機会を設けたいという大学側の要望とも合致していました。学生たちは当プロジェクトを通じて、自身のデータ分析とコーディングのスキルを自動生産に関連する現実の産業課題に応用することができたのです。

プロジェクトの背景・概要

MFTBCは、トラック製造工場における業務プロセスの自動化を検討していました。

その目的は、従業員の負担を軽減し、人手不足を改善することでした。

その中の課題のひとつが、これまで自動化が完全にされていなかった組立ラインの部品供給工程です。

この工程ではロボットが一部介入していたが、部品の運搬はできる一方、必要な数量を判断することはできなかったのです。作業員が必要な部品の数を判断し、人力でロボットに部品を搭載する必要がありました。この2つの作業を全部ロボットにやらせることはできないでしょうか。そこで、MFTBCが完全な自動化への模索が始まりました。

 

未来の工場のロボット
ロボットに荷物を積み込む物流作業員。

国境を超えたコラボレーション

2021年4月、「キャップストーン・プロジェクト(Capstone Project)」と呼ばれるコラボレーションが開始されました。

それぞれのチームは、コラボレーションに関連性の高いプロセスを特定するため、スペインと日本から毎週オンラインミーティングを行いました。その結果、最も有望なプロセスは在庫確認であると判断し、機械学習による視覚検知アルゴリズムをロボットアプリケーションに実装することになりました。

これにより、将来、カメラを搭載した既存の搬送ロボットが空いた棚板を識別できるようになります。空いた枠を検知し、ロボットが部品を補充することで、手作業による積み込み作業が不要になります。

 

MCTBC側は、学生たちにプロジェクトに必要なITサポート、データや写真を提供し、専用のカメラをスペインに送りました。

各チームはFUSOのBotlabでテストをした後、6月にロボットを工場の作業スペースに持ち込んでテストを行いました。

AI・ロボットによる自動化と製造業の未来
アウトプット:要素の位置の情報を取得する。
AI・ロボットによる自動化と製造業の未来
深度情報の可視化:アウトプットを元に各画像の距離情報を取得する。

各チームは、このプロジェクトに対して、成功を判断する最も重要な指標が「精度である」と指摘し、7月末の締め切り時点ではAIの作業精度は99.5%に到達していました。

このプロジェクトは、ロボットの供給作業における在庫チェックの自動化の実現性を明らかにしました。

このコラボレーションにより、他社開発者の提案よりも精度の高いソリューションをわずかなコストで実現し、さらに、MFTBCの社員とESADEの学生双方の専門知識を高めることができました。

 

AI搭載済み自動化ロボット
工場内で作業する新型AI搭載済み自動化ロボット。

MFTBC、学生団体と共に未来を構築

ESADE大学の学生とのコラボレーションの成功事例を土台として、MFTBCは再びあらゆる分野の学生とのコラボレーションを募集しています。

FUSOは、Factory of the Futureの開発において、サプライチェーンと工場自動化に関する以下のプロジェクトへの協力者を探しています。

  1. 車両のGPSとカメラのスキャン機能をドライバーが活用できるアプリの開発を行います。これにより、各トラックと積み荷が紐付けされ、サプライチェーンの透明性を向上させます。
  2. FUSO部品のサプライヤーと物流データを安全にやり取りするための低コストなプラットフォームを設計・開発し、サプライチェーン・マネジメント(SCM)を向上させます。
  3. 組立用部品を配送するトラックの到着予定時間を分析・予測する機械学習アルゴリズムを開発します。これにより、より効果的なサプライチェーンと危機管理計画が可能になります。
  4. Google Maps などを基とするGIS系APIを利用した部品追跡ビジネス・インテリジェンス(BI)プラットフォームを開発します。また、物流プロセスがより効率的になるためには、物流担当者にとって利便性が高いUX、営者に対してはKPIを可視化してくれるプラットフォームが求められています。

FUSO Greenlabは、さまざまな社会課題を解決するために、国内外の大学との連携ネットワークを構築しています。これらのコラボレーションを通じて、FUSOの専門家が全体的なプロセスに渡って学生たちを指導いたします。当コラボレーションではアドバイス、ツールや設備の提供、知識の共有することに加えて、インターンシップへの参加や推薦状の作成を初め、ダイムラートラックへの就職の機会にもなるかもしれません。

MFTBCとのコラボレーションにご興味をお持ちの方は、ぜひご連絡ください

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